『ねむるわけ』

夢を見たんだ君の夢を

そのつづきが見たくて

ボクはまた瞼を閉じる

『スポットライト』

月がすべてを照らし出すかのような明るい夜

君は「照明で照らさせてるみたい」と言った

ボクは客席から君をみる

舞台でスポットライトを浴びる君を

遠くてとても近寄ることができない君を

『視線』

君の視線があまりにもまぶしくて

ボクは目線をそらす

君は「そらされちゃった」と笑う

その笑顔がさらにまぶしすぎて

ボクはまた目線をそらす

『ヤケド』

繋いだ手から伝わる君の熱

それがボクには熱すぎるんだ

熱くて触れたくないはずなのに

ボクはまた

『声』

物理的な距離を越え

ボクに届く君の声

「ヒマだったから」と笑う君の

何気ない話をずっと聴いてたいんだ

「またね」と言う君に

ボクの存在を意識してほしいんだ

会えない時間を越え

君に届けボクの声

『笑顔』

挨拶程度のやりとりの中で

君が見せた一瞬の笑顔

その一瞬があまりにも衝撃的で

ボクの体はぬけがらになる

ボクはずっとそれを見ていたいと思った

たとえ心が奪われたままだとしても